地図をつくる保育所

新築オフィスビルの1階にテナントとして入る事業所内保育所です。ビル本体の設計による制約が大きく、初めから間取りが決まってしまっているプロジェクトです。そのような状況の中、0~2歳までの子どもたちをその都度、人数の割合や成長に対応しながら運営されます。与えられた間取りのまま壁を立ち上げると狭く見通しのきかない場所になってしまうので、いかに自由に間取りを使いこなし、広く利用しやすい場所にするかが課題でした。「地図を作る」という考えの元、可動収納の配置によって室の分割を行えるようにし、建具・カーテンにグリッドを引いて、高さのガイドにしています。高さグリッドは、展示物の高さや、子供の成長の指標にしています。建具はカーテンのような軽やかさを帯び、カーテンは建具のように振る舞うことで視線のコントロール、空間の分節と拡張に対応できるようにしています。先生たちの手によって地図が書き換えるように間取りが更新され、使い方を見つけてもらいたいという思いを込めています。

地図をつくる保育所

名称:株式会社野村総合研究所 事業所内保育所 ゆめみなと保育園
所在地:神奈川県横浜市西区
用途:保育園(企業内託児所)
共同設計:株式会社日比野設計+幼児の城
ファブリック:fabricscape
施工:株式会社綜合デザイン
写真:スタジオバウハウス
構造:S造
階数:17F建ての1F
床面積:173.28㎡
設計期間:2016.6-2017.1
竣工期間:2017.2-2017.5

掲載:
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