SOUPタウン

計画地は、豊田市の市街地から少し離れた、里山の入口にある。敷地は山を切り開いた土地で敷地内には2mの高低差があり、山を背に、巴川を前面に控える、自然豊かな場所である。
本計画では3つの発明をした。

①南北に2階のボリュームを回転させること
②2階に地域の人が集まれるスペースを配置すること
③ジグザグの廊下と前室のある居室

①福祉施設の設計では往々にしてあるが、収支を考えるとどうしてもたくさんの事業、部屋数が必要になってくる。そのため、延床面積は膨らんで行き、敷地目一杯に積層した建築となってしまう。もちろん、今回も例外ではなく、敷地いっぱいまで要件が詰め込まれ、単純に積層するしかない状況であった。そこで、南側の敷地を新たに購入してもらうことで2階のボリュームを90度回転させ、様々な余白となる空間を作り出した。

②従来の高齢者施設では地域に対していて閉じられてた建ち方が多く、一般の人が立ち入るようなことはほとんどない。今回は、敷地の条件や前面道路の交通量などから1,3階に有料老人ホーム、2階に地域の人が立ち入ることが出来る場を設けた。通行人や車からも中が見えついつい中を覗いて見たくなる場所となるようにした。

③福祉施設には様々な法規制があるが、廊下の幅に着目した。豊田市は中廊下型の場合、2.7mの廊下幅が必要になる。そこで、2.7mをジグザグにとっていくことで、直線では生まれなかった住戸間の距離が生まれ交流を生むきっかけを作る。ジグザグ廊下に合わせて居室では縁間と呼ばれる前室を設けることで、入居者のこれまでの生活や、趣味が飾られる場を作り、そこから廊下を介して自然と交流が生まれる。

以上からこれまでの福祉施設にないものが生まれた。

名称:SOUPタウン
所在地:愛知県豊田市中垣内町中道20-1
用途:有料老人ホーム、看護小規模多機能型居宅介護、放課後デイサービス、就労支援施設
共同設計:withU architects
構造設計:木下洋介構造計画
設備設計:明和技術監理事務所
照明設計:studio tanbo
ランドスケープ:ランドスキップ
コミュニティデザイン:LifeWork
感情環境デザイン:en+
コピーライト・グラフィック:188
照明:studio tanbo
施工:中村組+栄興建設
写真:ToLoLo studio
構造:RC造
階数:3階
延床面積:2111.08㎡

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