久屋の家
日常と非日常は、別々の場所にあるのではなく、同じ空間の中で隣り合い、時に反転するものだと考えた。久屋の家では、彫塑台のような住宅から遠い抽象的な場所と、食べる、洗う、眠るといった生活のための場所が、巨大なワンルームの中に共存している。キッチンや洗面は隠すことができ、普段は閉じられる浴室はあえて全面に現れる。既存躯体の荒さの中に置いた什器は、彫刻を載せる台のようなものとして考えた。角の線を消し、高さを微調整することで、キッチンらしさや収納らしさから少し外れていく。生活に必要な機能を什器の中に抱え込みながら、それらが生活感として空間を覆い尽くさないようにする。そうして、住むための空間に、日常と少し距離を置ける余白をつくろうとした。
久屋の家
所在地:名古屋市東区
用途:住宅
施工:箱屋
写真:ToLoLo studio
構造:RC造
階数:10階建ての2階
延床面積:93.88㎡
設計期間:2024.8-2025.12
施工期間:2025.1-2025.4









































